
銀一スタジオショップ・渡辺です。今回のTIPSでは、前回ご紹介したアメリカ出張の続きで、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスのカメラショップをご紹介いたします。ラスベガスでのPMA展示会のあと、私は社長命令を受け、日本ではペーパードライバーにもかかわらず、ベガスからLAまでのフリーウェイの相当な区間をハンドルを握る事になったのです(泣)。
何時間もの砂漠ドライブの後にたどり着いたロサンゼルスは、ハリウッドに代表される映画産業、ビバリーヒルズやサンタモニカ、ロングビーチなどの観光名所、そしてディズニーランドとユニバーサルスタジオを軸とするレジャー都市など、様々な顔を持ち合わせています。映画や観光・広告の要素が揃っていて写真産業と密接な街だけに、どんなプロカメラショップが有るか日本のショップスタッフとしては気になるところです。
Samy’s Camera (サミーズカメラ)
431 S.FairFax Ave. Los Angeles
TEL:323-938-2420
1階はフィルム、インクジェットペーパー、書籍、レンタルコーナーなど。2階は新品カメラ、レンズ、中古カメラ、カメラバッグ、三脚、リペア受付。3階は主にムービー関係の商品が、そして4階はプロ用ライティング機材、スタンド、ウエイト、大判カメラ、デジタルバックなどが販売されていました。
「カメラショップ」というより「カメラ百貨店」という品揃えで、カメラ本体から消耗品はもちろん、リペア・レンタルやプロ用ライティングなど、なんでも揃ってしまいます。 この店は各階をつなぐ階段に昔のオリジナルプリントがきれいに飾られてお客さんの目を楽しまつつ、最新のデジタル一眼レフでのサンプル写真も同様に展示され、トレンドもしっかりと押さえています。 これだけの店構えだけにセキュリティもしっかりしているだろうと思えば、駐車場の一角にはスタンドなどのレンタル機材が放置されており、そこに何となくロサンゼルスらしさを感じました。
写真左:倉庫のような大きな建物。外見からはカメラショップと判別しづらいが中はカメラショップ。このギャップがすごい。
写真右:駐車場の一角がレンタル品の返却場所らしい。一応バリケードになっているが、高い機材も有るようです。
Calumet Photographic(カルメット・フォトグラフィック)
1135 N. Highland Ave. Los Angeles
TEL:323-466-1238
プライベートブランドのカメラ用品まで作っているカメラチェーン店です。アメリカだけでなく、イギリスやヨーロッパにも支店があり、ネットワークを活かした情報発信所の役割も強いのが特徴です。トイレに至る通路には市内のレンタルスタジオのチラシが山のように置かれ、このショップがカメラマンとスタジオとの橋渡し役となっていることがうかがえます。店内中央にはカメラのショーケースが島状に置かれ、中にスタッフが入って接客する対面式カウンターになっています。スタジオショップと同じくらいの広さですが、カメラと撮影機材が半々に設置され、とても広々と感じるレイアウトになっています。(スタジオショップはスタンド類が多くて見通しが利かない!?)
BelAir Camera(ベルエアー・カメラ)
10925 Kinross Ave. Los Angeles
TEL:310-208-5150
お次はUCLAキャンパス近くの、アットホームなお店を紹介します。昔は中古カメラを山ほど扱っていたようですが、今ではインジェットプリンターの山が来店客をお出迎え。他のカメラショップに比べれば中古カメラも多いのですが(それでもショーケース1つ分)、アルバムや写真立てなど一般カメラユーザー向けの商品が品揃えの中心です。そのせいもあってか、お客さんはプロよりも地元の一般客(カメラ愛好家などではなく、必要買いのためにお店に立ち寄るタイプ)が中心で、地域に根ざしているような印象でした。
Freestyle Photographic Supplies(フリースタイル・フォトグラフィック・サプライ)
5124 Sunset Blvd. Hollywood
TEL:323-660-3460
お次はロサンゼルス市内で一番印象が残っている「Freestyle Photographic Supplies」というお店です。その昔は日本にもあった写真材料専門店(プリント用品専門店)が巨大化したようなお店で、広い店内の7割近くはアナログ商品という希な品揃えが目を引きます。
店内はインジェットプリンター・インクジェット用紙・フィルムスキャナーといったデジタル製品と、薬品・印画紙・暗室用品などのアナログ商品とに別れ、さらにHOLGAなどのトイカメラが充実しています。さすが暗室用品専門店だけあって、各メーカーの印画紙をほぼ網羅する品揃えがあります。さらにはオリジナルブランドとして「ARISTA」という印画紙までも販売しています。
店内奥にはセミナールームが併設されており、壁面には素晴らしいゼラチンシルバープリントが飾られてます。セミナーが無いときはまるでミニギャラリーの中を歩いているかのよう。とても贅沢な造りになっています。写真用品店という枠を越えて、ここまでプリント文化にこだわり抜く姿勢は素晴らしいと思いました。
写真左:入り口からしてお店というよりショールームやミュージアムを連想させる。
写真右:店内奥に設置されたセミナールームを飾るプリントたち。
Studio Depot(スタジオデポ)
900N.La Brea Ave. Hollywood
TEL:323-851-0111
最後に紹介するのは、Mole-Richardson(モール・リチャードソン)という映画用照明機材のメーカーが経営している倉庫型の店舗です。店内は郊外型ホームセンターのような造りで、カメラ用品はもちろん、ナイフなどアウトドア関係の商品やスタッフ用Tシャツまで、ロケで使えそうなモノは何でも置いてあります。
テープ類の充実ぶりは見事のひとこと。幅3メートルの棚を4列並べて一斉に設置しているので、まるでテープの展示会のようです。
このほか、この店は歴代の照明機材が飾られたミュージアムと、レンタル機材窓口、そしてショップスペースと構成が分かれており、ミュージアムには 18キロワットのデイライトHMIが展示されていました。さすがハリウッドを抱える街だけあって、見た事もない映画撮影向けの大光量ライトが贅沢に展示されています。
写真左:併設されている”LIGHTING SHOWROOM MUSEUM”。ここに大光量ライトが展示されている。
写真右:お店の外観。映画館が入っていてもおかしくない大きさです。
展示会とギャンブルの都・ラスベガスから車で約2〜3時間ほどの場所に広がるのが、ここでご紹介する「デスバレー」という名の広大な砂漠地帯です。このデスバレーからロサンゼルス市内へ向かったのですが、あまりにも道が真っ直ぐで、よく言えばアメリカならではの広大な土地、悪く言えば単調な一本道。居眠りに要注意です。
ここは「死の谷」という名前のためか知名度は高かったが、国立公園としての歴史は浅く、このデスバレーが国立公園に指定されたのは1994年だそうです。
ゴールドラッシュに沸く西部開拓時代、アメリカ大陸を東から西へ向かったフロンティアたちが、最終目的地の太平洋を見ることなく馬とともに消えていったのがこのデスバレーで、実際に現場を訪れてみれば、馬も人間もここで力尽きた理由がよくわかります。(さらにデスバレーの公式最高気温は54℃!)
写真左:デスバレーにはゴールドラッシュ時代を記念した史跡がある。
写真右:広大な大地が見渡す限り続く。迷い込んだら命の保証は無い…。
このエリアは高度がかなり低くなっているため名称に 「バレー(渓谷)」 という言葉が使われていますが、実際の現場はほとんどが平らで、グランドキャニオンのような深い渓谷ではなく「広ーい盆地」というのがが正しい形容かも知れません。デスバレーの最も低い場所は海抜マイナス85mで世界で3番目に低い場所です。
太平洋からの湿気を含んだ空気も、途中のシエラネバダ山脈によって遮られてここまでは届かず、雨も山の頂上近くのみ、それもほんの少ししか降りません。ここでの光景はもはや地球上のものとは思えないほど広大で荒れ果てており、特に狭い日本からやって来た自分としてはまさに異世界。
ここでは砂漠のいたるところに塩が吹き出しており、白く見える所は全て塩と石灰です。デスバレーの一部には土と塩と石灰が混ざり合ってボール状に盛り上がった平原が続く場所があり、「悪魔のゴルフコース」という名前が付けられた観光スポットが有ります。
写真左:塩と泥と石灰が混ざり合いながら複雑な地形を作り出している。
写真右:この地形を利用したのが全1ホールの”Devils Golf Course “。※プレイは悪魔の方のみですって。本当にプレイした人いるのかな?