[使用事例]ワンダード-撮影にもお出かけにもぴったりな万能バックパック-

2020.11.24
トピックス


キックスターターでの資金調達に成功し、アメリカのトラベルカメラバッグメーカーとしてバックパックやダッフルバッグを開発しているワンダード。
彼らが最初に生み出したロールトップ構造のカメラバックパック「プロヴォーク」を、ライターとして活躍中の武石 修 様に紹介していただきました。


[使用事例]ワンダード-撮影にもお出かけにもぴったりな万能バックパック-

Q(銀一):
普段、よく撮影される場所や対象を教えてください。

A(武石様):
仕事では主にポートレート、スナップ、ブツ撮り、イベント撮影などを行っています。また、カメラ誌やモノ系Webサイトでの機材レビューをしています。プライベートでは、ポートレート撮影とスナップ撮影をライフワークにしています。

そして、少し前からは仕事で動画撮影を依頼されることが増え、インタビューやイベントの記録、音楽ライブの収録も手がけています。また、プライベートの動画作品として、人物を映画のように撮影する「ポートレートムービー」にも挑戦しているところです。

Q(銀一):
持ち歩くことが多い愛用のボディやレンズ、アクセサリーを教えてください。

A(武石様):
メインのカメラはソニー α7 IIIです。もともとキヤノンの一眼レフカメラを使っていたので、レンズはマウントアダプター経由でキヤノンEFレンズを使っています。また、サブボディとしてキヤノンEOS M5やEOS 5D Mark IIを使うこともあります。

イベント撮影などでよく使うレンズはいわゆる大三元レンズで、キヤノンの16-35mm、24-70mm、70-200mmをバッグに入れていくことが多いです。一方、ポートレートやスナップなど作品性の高いものを撮る場合は、単焦点レンズを多く使います。35mmと50mmが好きなので、EF35mm F1.4L USMとEF50mm F1.2L USMの使用頻度が高いです。
アクセサリーは撮影対象によってさまざまですが、クリップオンストロボ、スタンド、アンブレラ、三脚、無線トリガー、レフ板、露出計、グレーカードなどを必要に応じて持参します。

また動画の場合で後処理が必要になる場合は、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kを持ち出します。この時はM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROをメインレンズにすることが多くなっています。加えてLEDライトや外付けマイク、ワイヤレスマイクなどのアクセサリーも併用します。

Q(銀一):
カメラバッグを選ぶときに重要視するポイントはありますか?

A(武石様):
まずは収容力ですね。現場で必要な機材が十分入る容量があることが最低条件です。ソフトボックスなどストロボ関連のアクセサリーや、動画撮影におけるLEDライトなどのアイテムが増えがちなので、特に仕事で使う場合は余裕を持った大きさのバッグを選んでいます。

バッグよりもさらに高価な機材を入れるわけですから、型崩れしない頑丈さや衝撃吸収力はチェックするようにしています。また、ショルダーバッグにしても、ローリングバッグにしても、しっかりしたハンドルが付いていることも条件の1つにしています。私の場合、短距離の移動やキャスターが使えない地面では手で持ち上げて運ぶことが多いためです。ヤワなハンドルのバッグ、あるいはそもそもハンドルが無いバッグは避けるようにしています。

そして仕切りの変更の自由度も大切です。カメラやレンズの組み合わせは人それぞれなので、自分の機材にぴったりと合うように調整できることが必要です。幸い、最近のカメラバッグは昔に比べてこの部分に力が入ったものが増えているようです。

Q(銀一):
ワンダードをもともと知っていましたか? もしくは、知ったきっかけがあれば教えてください。

A(武石様):
海外ではクラウドファンディングで話題になっていたそうですが、その時点では知らず、日本へ輸入されるというニュースで知りました。カメラバッグと言うよりは、おしゃれなビジネスリュックといった感じだったので、それ以来気になっていました。

Q(銀一):
今回、ご使用いただいたワンダードのバッグの使用感を教えてください。

A(武石様):
今回はワンダードのメインストリームであるプロヴォークシリーズで、最大サイズの「プロヴォーク ブラック 31L」を使ってみました。

容量が31~36Lということで、なかなか大容量のバックパックということになります。ただ、その容量から想像するよりはスリムに見えるのが特徴でしょう。巧みなデザインによって、大柄なカメラバッグには見えないおしゃれさが感じられました。

基本的には上下が分割された2気室構成で、下側に機材のコンパートメント、上側はフリースペースが配置されています。機材のコンパートメントはしっかりしたインナーバッグで、クッションも厚めなので安心しました。仕切りも全て面ファスナー式で外れるので、内部は自在に区切ることができます。

収納例としてはEF24-70mm F2.8L USMを装着したα7 III、EF16-35mm F2.8L USM、EF50mm F1.2L USM、クリップオンストロボ、露出計、予備バッテリーを入れることができました。もう少しF値の暗いレンズであれば、あと1~2本は入りそうです。これらに加えて、70-200mm F2.8クラスのレンズも入れたいということであれば、上部気室に入れることもでき、これなら大三元レンズも収まります。

もっとも、このプロヴォークシリーズのコンセプトは「トラベルカメラバックパック」なので、旅をしながら撮影する人向けのものと言えるでしょう。そう考えると、旅の記録に使うようなもう少しライトな機材なら、十分カメラコンパートメントに収まると思いました。

上部気室の開口部がロール式になっているのも大きなポイントだと思います。ロール式の良いところは、内容量によってバッグの容積を変えることができる点です。

上部気室には着替えなど旅で必要な日用品を入れることが想定されますが、その量に応じて大きくも小さくもできるということです。このバッグは、ロールの巻き具合で上部気室の容積を倍ほどに調整ができます。広めにすればかなりの容量になるため、長めの旅でも対応できそうです。

またバッグ選びのところでも述べましたが、しっかりしたハンドルが付いているのもおすすめポイント。2つのハンドルが磁石でくっついてしっかりと持ち上げられます。これは本当に使い勝手が良いです。

機材を入れて背負った感じは、重心が低く安定していました。ハーネスもかなり本格的なもので、大容量バックパックとしての基本も押さえられている印象です。全体のフレームもしっかりしているようで、ちょっとやそっとでは型崩れはしなさそうな固さがありました。

ノートPCやタブレットの収納部はもとより、ポケットなどの収納も充実していますから、現代のカメラバッグとして不足は無いと思いました。

Q(銀一):
今後「プロヴォーク」を使いたいシチュエーションはありますか?

A(武石様):
上部気室にかなり余裕があるので、泊まりがけのロケで活用してみたいですね。モデル撮影などで風光明媚な場所に行くと不整地を長く歩くことがあり、やはりバックパックが便利な場合が多いですからね。

またレインカバーも付いていますが、バッグ自体がロールトップや止水ファスナーなど多少の雨には強そうなので、天気が悪い中でのロケでも活躍してくれそうです。


■収納機材リスト
・α7 III
・マウントアダプター
・EF24-70mm F2.8L USM
・EF16-35mm F2.8L USM
・EF50mm F1.2L USM
・クリップオンストロボ
・露出計
・予備バッテリー


プロフィール
武石 修(Osamu Takeishi)

1981年生まれ。2006年から株式会社インプレスのニュースサイト「デジカメ Watch(https://dc.watch.impress.co.jp/)」の編集者として、カメラ・写真業界の取材や機材レビューの執筆などを行う。2018年に独立、現在はフリーとして活動中。



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