[使用事例] ロードマイクロフォンズ - NT2000、NT55の魅力 -

2021.02.25 トピックス

銀一株式会社は、2020年夏よりロードマイクロフォンズ ミュージックラインの取り扱いを開始いたしました。
この度、数々の著名なアーティストの楽曲や映画・アニメ音楽に携わってきたレコーディングエンジニアで、本ブランドのアンバサダーである古川 健司さんより、ロードマイクロフォンズ「NT2000」「NT55」の使用レポートをいただきました。


RØDE Microphones ミュージックラインのアンバサダーの古川です。

今回、紀尾井町サロンホールでのピアノと尺八のアンサンブルの録音でNT2000とNT55を使用いたしました。
NT2000はピアノに、NT55はメインマイクのLL & RRに使用しております。

今回の機材は、こちら使用して収録をしました。
メインマイク1:DPA Microphones 4003 × 2
メインマイク2:RØDE Microphones NT55(無指向性にて) × 2
ピアノ1:RØDE Microphones NT2000(単一指向性にて) × 2
ピアノ2:Stam Audio SA-87 × 2
尺八:NEUMANN M269

マイクプリアンプ:RME OctaMic XTC × 2
オーディオインターフェース:RME Fireface UFX+(OctaMic XTCからMADIにて)
ソフトウェア:Pro Tools(96kHz 24bit)

NT2000はラージダイアフラムのコンデンサーマイクで、ボーカルやさまざまな楽器の収録に向いているオールマイティなマイクです。
指向性、ローカットフィルター(0〜150Hz)、PAD(0〜−10dB)がそれぞれ固定ではなく、指向性は「単一と無指向の間」とか、ローカットも「60Hz位」とか、PADも「-4dB位」など自由に決められます。
今回は指向性は単一で、ローカット、PADは無しの状態で使用しました。

NT2000はピアノに使ったのですが音は明るめな印象です。
決して下が足りない感じはありません。むしろ低域は十分に収録されています。逆に中域は少しディップがあるのかなと感じました。高域は明瞭で伸びているものの、痛い感じではありません。この価格帯では珍しいシルキーな高域です。
補助で立てたSTAM Audio SA-87よりも明るめな感じです。ピアノのマイキングはいつもと同じ感じですが音像は近くに感じました。
通常スタジオではノイマンのU87を使っているのですがNT2000の方が少し派手な印象です。

マイキングはピアノの弦の真上に立てるのではなく、全開にした蓋の縁辺りに立てました。
楽曲がクラシカルなのでオンマイクではなくオフすぎる感じでもないポジションです。
このマイクは重さがサスペンションと合わせて1kg近くあるのでスタンドはしっかりとしたものを使い、演奏中にスタンドが下がってこないように注意してください。サスペンションは締め付ける部分を引っ張って回すことができるので、ステレオバーなどにつける時に、当たって回すことができなくなることを回避できます。


次に、演奏の全体を録るメインマイクのステレオバー外側のLL & RRには、NT55を使いました。

ステレオバーの内側にはDPA 4003をペアで使い、全体の広がりを録るためにLL & RR用にNT55を付属の無指向性カプセルに変更しての使用です。

NT55はペンシルタイプのスモールダイアフラムのコンデンサーマイクで、ギターやバイオリン、ドラムのトップなどの収録に向いています。
カプセルを付け替えることで単一指向性と無指向性に変更できます。NT2000のようにつまみで変更するタイプではありません。ローカットは「0」の無しと、「75Hz」「150Hz」がそれぞれ選択で固定。PADは「0」の無しと、「-10dB」「-20dB」がそれぞれ選択で固定です。「-20dB」が付いているので大音量の音源にも使えます。

このマイクの音色はキラキラとした明るめな音です。
ですがこちらも高域はキンキンする痛い感じは無くサラサラしている高域です。今回は無指向性のカプセルの使用で自然な広がりを収録することができました。
このマイクは通常、アコギのオンマイクやソロバイオリンなどに単一指向性で使うことが多いのですが、オフマイクで無指向性で使っても音像が崩れることなく使用できました。

NT55(両外側)とDPA4003(内側)



以上が今回のマイクの印象です。
RODEの全体的な印象ですが、現代的なスピード感もありつつどこか優しさもある感じで、 同価格帯のマイクのワンランク上をいく印象です。

他にもTF-5やNTRなどをよく使用しているのですが、それはまた次回ということで。

コロナウイルスの影響もあり自宅録音も増えており、どんなマイクを買おうか迷っている方も多いと思いますが、クオリティが高く値段もおさえめの価格帯の中ではイチオシのマイクだと思います。
NT2000は歌から楽器までオールマイティに使うことができ、NT55は明るめの楽器やドラムのシンバルやハイハットなどに重宝すると思います。
是非試してみてください。


古川 健司(Kenji Furukawa)
1969年東京都生まれ
日本工学院専門学校 音響芸術科 卒業
1990年 株式会社アバコクリエイティブスタジオ 入社
2011年 独立してフリーランスエンジニアとして活動

バンドからオーケストラまで幅広い音楽を扱う、レコーディングエンジニア。
映画・ドラマ・アニメ・舞台などの劇伴の収録・MIXを数多く手掛け、年間500曲以上の収録・MIXを行っている。
また、劇伴だけでなく、アバコクリエイティブスタジオ所属時からさまざまなアーティストの作品に携わる。
仕事では大編成のレコーディングが多いが、エレクトロ系が好きなため、打ち込みとオーケストラが融合した楽曲を得意としている。

これまで作品に携わってきたアーティストは、THE BLUE HEARTS、Snail Ramp、武満 徹、冨田 勲、池辺 晋一郎、和田 薫、久石 譲、山下 康介、羽岡佳、ほか多数。

近年の作品は、アニメ『おしりたんてい』(2018−)、アニメ『かぐやさまは告らせたい?』(2018、2020 第2期)、舞台『北齋漫畫』(2019)、ドラマ『それぞれの断崖』(2019)、映画『蜜蜂と遠雷』(2019)、映画『東映まんがまつり おしりたんてい』(2019/ 2020)、劇場アニメ『ぼくらの七日間戦争』(2019)、特撮ドラマ『ウルトラマンタイガ』(2019)、映画『ウルトラマンタイガ』(2020)、舞台『宝塚ピガール狂騒曲』(2020)、WOWOWドラマ『鉄の骨』、アニメ『半妖の夜叉姫』(2020-)、アニメ『パズドラ』(2020-)、アニメ『怪物事変』(2021)、ほか多数。

作品リスト詳細はこちらはご覧ください。
https://www.ginichi.co.jp/information/topics/16811/


■ ロードマイクロフォンズ・ミュージックライン製品について
https://www.ginichi.co.jp/information/pressrelease/13369/

■ ロードマイクロフォンズ・ミュージックライン製品 正規販売店一覧
https://www.ginichi.co.jp/information/topics/14520/