[注目製品] フィルムスティックス - 拘り、信頼、歴史の詰まったクラッパーボード -

2021.12.29
トピックス

映画制作のためのアクセサリーを設計・製造しているイギリスのメーカー、Filmsticks(フィルムスティックス)。
彼等の製品は多くの撮影現場で使用され、高い評価を得ています。ここでは、ブランドを代表するアイテムである「クラッパーボード」をご紹介します。

拘り、信頼、歴史の詰まった「クラッパーボード」

映像制作現場においてクラッパーボード(通称、カチンコ)は、映像と音をシンクロさせ、さらに演者や撮影スタッフに合図を送る重要な役割を果たします。
1コマのずれが大きく影響する作品作りの過程で、音を鳴らす瞬間はいつも緊張が走ります。

クラッパーボードの歴史は長く、100年以上も前から使用されていたと言われています。
ただ伝統的な木製のスティックは湿気に弱く、形状が歪んで音が鈍くなるという問題がありました。また、同じく古くから使用されていた黒板タイプでは不意に擦れただけでマークが消えてしまう、粉が演者の衣装についてしまう、という点にも注意が必要でした。
フィルムスティックス製クラッパーボードのオリジナルデザインを考案した Louise Ben-Nathan は、2ndアシスタントカメラとして多くの著名な映画やTVドラマ(※)の撮影に関わり、忙しい現場での経験からさまざまな改良すべき点を感じていました。

現在のクラッパーボードの形になるまでに、まずは素材の選定から入りました。
現場でのオペレーションや使用環境を考慮した結果、ABS樹脂(※※)をスティック、ボードともに採用することを決めました。木製スティックと違いABS樹脂は水に濡れても形が崩れず、また音が鈍くならずにいつでもクリアな音を響かせます。
これにより、どんな環境でも一定のパフォーマンスを提供する「全天候型」の防水クラッパボードが誕生しました。

その後は、素材を木材からABS樹脂へ変更したことにより従来の使用感を損なわないよう、重さ・形状を慎重に考え、何度もテストを行いました。サンプル品を実際の撮影現場へ持っていき、極寒のアイスランドから暑さの厳しい砂漠の地、水中での撮影まで……さまざまな環境でテスト使用をしました。

このような試行錯誤を重ねた結果、ついにプロフェッショナルな制作スタッフが安心して使用できる、軽量で堅牢性に優れた「フィルムスティックス」のクラッパーボードが完成しました。

『ダウントン・アビー(2011)』や『007 スカイフォール(2012)』などの撮影現場でも使用されたこのクラッパーボードは、制作スタッフからの確かな信頼と支持を得ています。

※ Louise Ben-Nathan(ルイーズ ベン ネイサン)/ 2nd Assistant Camera
映画『シンデレラ(2015年版)』『スノーホワイト - 氷の王国 -(2016)』など
TVドラマ『ウォーキング・デッド(2011)』『ダウントン・アビー(2011)』など

※※ ABS樹脂
A(アクリロニトリル)・B(ブタジエン)・S (スチレン) の3種類の成分を組み合わせた樹脂。剛性や耐衝撃性に優れている。
表面に光沢があり着色もできるため、デザインにも拘ることができる。

◆ フィルムスティックス クラッパーボード


映画制作の現場で活躍する、軽量ながら頑丈なクラッパーボードです。
従来の木製タイプよりも防水性と丈夫さに優れたABS樹脂をスティック、ボードともに採用し、水に濡れても形が崩れず、また音が鈍くならずにいつでもはっきりとした音を響かせます。
クラッパースティック、アクリルボード、クラッパーボード用カバー、テープのセットです。
それぞれ単品でのご用意もあり、ミディアム、スモール、タイニー、ナノの4サイズ展開です。

  • 1. 上のネジを締めたり緩めたりすることで、開閉の硬さを調節可能です。
  • 2. アクリルボード用ペン(別売)で書き込み、クロスや指で拭き取りができます。
  • 3. ネオプレン素材のカバーでアクリルボードを衝撃、傷から守ります。
  • 4. スティックに磁石が組み込まれ、噛み合わせがずれることなくクリアな音が鳴ります。
  • 5. アクリルボードをはめ込む溝。テープを使ってボードのフィット感を調節します。※スティックのみでの使用も可能


サイズ展開

画角や撮影環境に合わせて使い分けられるように、4サイズご用意しています。
それぞれ、クラッパースティック・アクリルボード・クラッパーボード用カバー・テープのセットです。

ミディアムスモールタイニーナノ
クラッパースティックW27.5cmW17.5cmW15cmW7.5cm
クラッパーボードH19 × W28cmH12.9 × W19cmH10.2 × W15cmH4.96 × W7.5cm

ミディアム    ¥19,800(税込)
業界の標準的なサイズです。


スモール    ¥16,830(税込)    タイニー    ¥13,750(税込)
クローズアップショット撮影向けに設計されています。カメラと被写体の距離によってクラッパーボードを構える位置を調節する必要があるため、カメラからボードの距離が近い場合などに便利です。
また狭い空間での撮影にも重宝され、スモールもタイニーも非常に人気のあるサイズです。


ナノ    ¥8,470(税込)
マクロレンズでの撮影時に、クラッパーボードの位置を画角と合わせるためにこのサイズを用意しています。スマートフォンでの動画撮影にもちょうど良いサイズです。
また小さいながらも他サイズと同様に本格的な造りで、映像に関わる方への贈り物としても喜ばれます。


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アクリルボード取り付け方法

クラッパーボードとして使用する際には、付属のテープを使用してスティックにボードを取り付けます。
取り付け方法はこちらの動画をご覧ください。
※動画内ではテープを二重に貼り付けていますが、必要に応じて重ねる枚数を調節してください。

[youtube https://www.youtube.com/watch?v=plpkUhi5vvg&w=560&h=315]

◆ Filmsticks(フィルムスティックス)とは


フィルムスティックスは、映画制作のためのアクセサリーを設計・製造しているイギリスのメーカーです。
ブランドを代表するアイテムであるクラッパースティックは、砂漠や水中など過酷な撮影現場で数年にわたりテスト使用され、制作スタッフの信頼を得てきました。
従来の木製タイプよりも防水性と丈夫さに優れたABS樹脂をスティック、ボードともに採用し、水に濡れても形が崩れず、また音が鈍くならずにいつでもはっきりとした音を響かせます。
軽量ながらも優れた堅牢性を併せ持ち、映画制作の現場に欠かせないアイテムです。ほか、ケーブルタイやカラビナ、六角レンチなど、制作現場の助けになるさまざまなラインナップを展開しています。

プレスリリース・価格表
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