[注目製品] ロード - マイク選びの参考に!ビデオマイク音質比較 -
世界的に人気の「ワイヤレスゴーII」をはじめ、多くのコンテンツクリエイターに選ばれているオーストラリアのオーディオブランド、RØDE Microphones(ロードマイクロフォンズ)。
映像作品のクオリティアップに欠かせない動画撮影用マイクも、幅広いラインナップを取り揃えています。それぞれ特徴があり価格帯もさまざまで、使用用途によって適切なマイクをお選びいただけます。
今回ノンフィクション映像作家の伊納達也さんに、ロードの代表的な3本のビデオマイク「NTG5」「ビデオマイクNTG」「ビデオマイクロII」について、その音質を比較していただきました。
NTG5 vs ビデオマイクNTG vs ビデオマイクロII
RØDEはカメラの上につけることのできるマイクだけでもかなりの種類の製品を発売しています。
私は撮影のスタイルに合わせてそれらのマイクを使い分けていますが、音質的にどのように違いがあるのかを同じ環境で比べたことがなかったので、今回ひとつのカメラに3種類のマイクを接続して比べてみることにしました。
私は映像ディレクターで音の専門家ではないのですが、それでも聞いてみると違いは感じられました。
個人的な感想としては、やはりこの3つの中だと最も上位機種である「NTG5」はしっかりと芯のある印象で、人の声が最も聞き取りやすく感じます。「VideoMic NTG(ビデオマイクNTG)」はその「NTG5」に近い方向性で、「VideoMicro II(ビデオマイクロII)」は上位機種2つと並べてモニターヘッドホンで聴くと高音が少なめかなと感じましたが、サイズ感を考えると充分な音だなとは思います。
モニタースピーカーなどのきちんとした環境ではなく、iPhoneのスピーカーや安いイヤホンで聴くと「VideoMic NTG」の高音が若干シャリシャリ感じ、「VideoMicro II」の音がちょうど良いかなという印象を持ちました。収録後にしっかりMA・整音の作業を行うなら、この中だと「NTG5」や「VideoMic NTG」などで収録する方がもちろん良いと思いますが、そういった作業を行わずSNSに気軽にアップするような動画には「VideoMicro II」で収録した音はむしろ高音部のノイズが少なく感じられ、ちょうど良いのかも…という感想でした。特にこのサイズの小型マイクは中低音のリッチさが感じられずスカスカした音になってしまうものも多い中で「VideoMicro II」の音は好印象でした。
「VideoMic NTG」についてはこの中でも非常にバランスよい機種だと感じています。「NTG5」に近いような音質の良さがあることに加えてUSB接続ができるため、PCに繋いでウェビナーなどの際に使用したり、PremiereProでは編集タイムライン上でマイクとして認識できるため編集しながら仮ナレーションを入れるのに使えたりと、使用用途もかなり幅広く使えます。そういう意味ではXLRマイクが必須というわけでなければ、これ一本持っていれば色々な場面に対応できる便利な機種だなと感じています。
もしどのマイクを選んだら良いか悩んでいる方がいらっしゃれば、今回の比較が参考になれば幸いです!
RØDE ビデオマイク音質比較
RODEのガンマイク3本の比較をしてみました。
— 伊納達也 Tatsuya Ino (@TatsuyaIno2002) August 16, 2023
NTG5、VideoMicroII、VideoMicNTGです。どれも単体で聞くといい感じに聞こえますが、比べると結構違いはありました。 pic.twitter.com/5miLCNetEP
音質と使い勝手の最高のバランス!!
ビデオマイク NTG VMNTG
価格:41,800円(税込)
電源:内蔵バッテリー
出力端子:アナログ出力 3.5mmTRRS(TRS/TRRS 自動識別)、デジタル出力 USB-C
芯のある音で安定感のあるXLRマイク
NTG5 ロケーション レコーディング キット NTG5KIT
価格:91,300円(税込)
電源:48Vファンタム電源
出力端子:XLR(キヤノン)
伊納 達也(Tatsuya Ino)プロフィール
1988年愛知県生まれ。
Film Director
東映シーエム株式会社で制作進行として勤務後、株式会社adoir(現・株式会社Vook)の立ち上げに参画。2014年から株式会社umariにてプロジェクトデザイナー・古田秘馬氏の下、様々なソーシャルプロジェクトの映像ディレクションを担当。2018年からは株式会社inahoを設立し、コミュニティをテーマとしたドキュメンタリー映画の制作や、企業のCSV/CSRなどの持続可能な社会に向けた取り組みに関する映像制作を行っている。
inaho Inc.
https://www.inahofilm.com/
(主な上映・受賞歴)
・Short Shorts Film Festival & Asia 2021 バーティカルシアター部門選出
・札幌国際短編映画祭2019 ジャパンパノラマ選出
・My RØDE Reel 2019 Best Japanese Film
・Short Shorts Film Festival & Asia 2018 オフィシャルセレクション
・Greenwich Village Film Festival 2017 Best Short Documentary
・my Japan Award 2013 グランプリ
・Social CM Award 2009 グランプリ