[使用事例] ロードマイクロフォンズ -「NT1000」の高いポテンシャル -

2021.08.10
トピックス

アーティスト、舞台、Youtuberなどさまざまなシーンへの楽曲提供を行っているシンガーソングライター、野本 健太郎さんから届いた、ロードマイクロフォンズ「NT1000」使用レビューをご紹介します。
バラード系楽曲収録時の「NT1000」のパフォーマンスについて教えていただきましたので、是非、ご覧ください。


今回はバラード系の新曲をロードマイクロフォン「NT1000」にて収録しました。
収録は自宅にて。ヴォーカル、アコースティックギターの二種。いずれも「NT1000」を直接オーディオインターフェース「Apollo Twin X(Universal Audio)」に繋げての収録です。
共にDAW側のInputにUAプラグインコンプ「1176LN Rev E(Universal Audio)」を浅めにインサートして掛け録りにし、ヴォーカルのみ「ISOVOX2」という簡易ブースにて行いました。

まずはヴォーカルから。
第一印象は立ち上がりが早く、モニターしていて非常に歌いやすい、という所。
カラッとした音で高域に存在感があり、とても素直な音だと感じます。シャリシャリする一歩手前というのでしょうか、この明るさが一番印象的でした。
この高域が例えばブレスやエッジなどのニュアンスをうまく拾ってくれるので、いつもよりもちょっと歌が上手く聴こえ、ちょっと自惚れそうになりました。
普段使用している他社製のマイクは3kHzあたりにピークがありミックス時に削ることも多いのですが、「NT1000」にはそのようなことがなく、高域に関してはほとんどEQで調整することはありませんでした。
使用したショックマウント「SM6」の特性上、良くも悪くもマイクとの距離が一定であることも要因の一つかもしれませんが(いつもよりやや遠かった)、中低域はクセがなくやや控えめな印象です。さまざまな楽器がぶつかる帯域でもあるため、そう言った意味で歌のヌケ具合に関わってくるかもしれません。逆に思った以上に低域を拾ってくれているので、バランスは気になるほどではありません。
今回は男性声の収録でしたが、高域で痛いところを突かないので女性の声はさらにこのマイクの特性を生かせる気がしました。

続いてアコギ。
こちらは特に、今回の曲と相性が良いな、と感じました。
前述の通り、高域に広がりがあるため、アコギ特有のチャリチャリ感をそのまま収録してくれます。それでいて中低域の籠った音はスマートなので、楽器のアンサンブルで考えた時、非常にバランスが良いと感じました。ピックによるアルペジオ、ストローク共にその印象は変わりません。
ミックス次第だと思いますが、ゴリゴリとしたハードなタイプではないので、どちらかと言えばポップスやR&Bなど、ソフトな音楽向きなのかもしれません。

総評になりますが、ヴォーカル、アコギどちらも非常に明るく、きらびやかな音を収録するのに適したマイクだと感じました。
いずれもミックス時に大きく手を加えることなく、楽曲に馴染むことができます。先にも書いた通り、これまで他社製のマイクしていましたが、そちらは名機と言われ、確かに音も素晴らしく価格も高価ではあります。対して「NT1000」はコスパも良く、性能的にも決して劣らず、むしろどんな音でもオールマイティーに収録できる点では上をいくのではないかという、非常に高いポテンシャルを持ったマイクだと思いました。

これからも積極的に使用し、良い楽曲を世に広めていきたいと思います。


野本 健太郎(Kentaro Nomoto)

プロフィール

千葉県出身。バンド活動を経て自身の名義でソロ活動を開始。
都内にて弾き語り、バンド編成、アコースティック編成、にて活動。
2016年に作曲家として独立。
アーティスト、舞台、Youtuberなどさまざまなシーンへの楽曲提供を行っている。
http://knomoto.com/


NT1000   ¥52,250(税込)

・ラージダイアフラム搭載のコンデンサーマイク
・超低ノイズなトランスレス回路を採用
・ショックマウントを内部に搭載しハンドリングノイズを低減

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※ 銀一株式会社のホームページでは、マイクのサウンドサンプルを公開しています。合わせて、ご覧ください。


ロードマイクロフォンズ・ミュージックラインのフルラインナップは、こちらのカタログをご覧ください。

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